オゼキカナコ企画、東京上野の岐阜ホールでのイベントです。
東京近郊にいらっしゃる方、東京に行くタイミングのある方、ぜひご参加くださいね。
トークイベント
【モノを減らすためのモノ ーフライパンジュウで軽やかに暮らすー】
「つくる」と 「たべる」を 一つにする。
町工場が 作る 鉄フライパン 「ジュウ」。
クリエイティブユニット「TENT」の青木亮作さんと治田将之さんをお招きし、フライパンジュウに実際に触れながら、プロダクトデザインや暮らしの中の「モノ」の存在についてお話を聞きます。
“モノを減らすモノ”って何だろう?
“軽やかに暮らす”ってどういうこと?
フライパンジュウに込めたTENTの思想を紐解きながら、暮らしを見つめ直すきっかけになりますように。
お茶を飲みながら気軽に楽しんでいただけるトークイベントです。
《開催・日時》
2019年9月6日(金)
18:30 開場・受付
19:00 トークイベントスタート
21:00 交流など
(21:30 閉店)
《会場》
岐阜ホール
東京都台東区上野桜木1-4-5-2F
《参加費》
無料
※カフェのため1ドリンクオーダーをお願いいたします
《定員》
30名
《ご予約》
ご予約フォームからご予約をお願いいたします。
わからない場合は、LINEでお気軽にお問い合わせくださいね。
《お問い合わせ》
長月LINE
お電話 058-259-3055
(担当:長月/オゼキカナコ)
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《ゲスト》
TENT
左:青木亮作 右:治田将之
TENTは2011年に治田将之と青木亮作の2人によって結成され活動を開始したクリエイティブユニットです。
高層ビルのような固定された強さではなく、テントのように自由で風通しの良い強さを目指して、創作活動を行っています。
《モデレーター》
オゼキカナコ
ライフスタイルショップ「長月」オーナー
お店をやりながら、コミュニティや暮らしを楽しくする活動をしています。
興味のある分野は、ミニマルな暮らし、テクノロジー、野食、社会的マイノリティのための活動など。
・note
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TENTさんがデザインした鉄のフライパン「ジュウ」は、町工場「藤田金属株式会社」の製品として生まれました。
シンプルでスッキリと研ぎ澄まされたデザインですが、実物を手に取ると、確かな鉄の質感と木の温もりを感じ、素材の良さが伝わります。
火にかけるときは取っ手付きのフライパンとして使い、料理を終えたらそのままダイニングテーブルに運ぶ。
取っ手を取り外したらフライパンがトレーに早変わり。
そのまま食事を楽しめます。
そんな、1つで2つの役割を持つジュウは、どうして生まれたのでしょうか?
その秘密は「モノって本当に必要なの?」という、モノを生み出すプロダクトデザイナーとして一見矛盾するようなTENTさんの問いに隠れていました。
「モノ」を考えることは「暮らし」を考えること。
モノを作り上げることは意匠的な話だけではなく、「行為」や、果ては「思想」をデザインすること。
暮らしの固定観念を見直し、新たな発見を生み出すクリエイティブな提案のこと。
TENTさんと藤田金属さんが作り上げた「フライパンジュウ」の話を通して、「モノ」について考え、暮らしのヒントになるような時間になると嬉しいです。
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当日は、フライパンジュウの使い方や出来上がるまでのお話を聞きながら、フライパンジュウがなぜこの仕様になったのかを伺います。
そこから、「モノ」に対するTENTさんの思想まで、深掘りできるようなイベントにしたいと思っています。
また、フライパンジュウの使い方のデモンストレーションや、その場で購入ができる時間もあります。
ぜひ実際に触れながら、楽しんでいただけると幸いです。
フライパンジュウの作りを考えると、TENTさんの「モノ」への思想が見て取れます。
取っ手が取れるフライパンというのは他でもあるのですが、取っ手をつけていても取り外していても、どちらの状態も美しい。
きちんと食卓に馴染む形状で、かつ、調理もしっかりできる。
2WAYのものってなんとなく片方の使い方はいいけど、もう片方の使い方はイマイチ考えられてない「ついで」感があるものが多いのですが、これはどちらの使い方もしっかり考えられています。
TENTさんと「何でこのフライパン作ろうと思ったの?」とお話しした時、なぜか「モノって本当はいらないですよね〜」という話に至りました。
プロダクトデザイナーが「モノはいらない」という一見不思議なお話。
これは実は私も思っていたことで、そもそもが「食事をとりたい」→「家で調理しよう」と思った時に、必要だからフライパンを取り出すだけで、フライパンという存在自体が必要かというとニュアンスが違いますよね。
(フライパンコレクターとかだと話は別ですが。)
「食事を作りたい」という行為が、自分のしたいこと。
だから「調理のためにフライパンが必要」「食卓に並べるためにお皿が必要」という行為を助けるために「モノ」は存在しています。
だったら、その行為を自分の心地よいスタイルで、無駄なく、かつ美しく、暮らしの中に取り込めたら。
フライパンジュウの魅力は私はそこだと思っています。
そして、TENTさんのものづくりへの思想も、そこにあらわれていると思います。
フライパンジュウを使うことで、フライパンとお皿の2つが1つになります。
すなわち、フライパンジュウは「モノを減らすためのモノ」
もしかしたら暮らしの中で、他にもそういうものがいろいろ見つかるかもしれません。
こっちのモノとこっちのモノって実は兼用できるのでは?とか、アレとコレは機能がほとんど似ているのにダブって所持しているな、とか、よくよく考えてみると暮らしの中で「モノ」の存在が明確になりそうではないでしょうか?
今回のトークイベントでは、そういった「モノを減らすためのモノ」ってなんだろうという問いかけから、みんなで考えられる時間にしたいと思っています。
この思考は余計なものをそぎ落としミニマルな暮らしをしたい方にも通じる部分があります。
「モノ」の存在意義がわかった時、それは暮らしが軽やかになる合図。
身の回りのものを思い浮かべながら、自分の暮らしを見つめ直すきっかけになると嬉しいです。
当日は私もきになる部分を突っ込みながら、一緒にお話しいたします。
ぜひ楽しんでいただけると嬉しいです!
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フライパンジュウは、岐阜では私の友人のお店「work/shop」さんで取り扱っています。
(営業日が少ないので事前にチェックしてみてください)
また、岐阜ホールでは9月末頃までサンプル品を手にとってご覧いただけます。
(文:オゼキカナコ)