この夏は映画をよく観ています。
好みなのがいろいろやっているので、次は何を観ようか楽しみで仕方ないのです。
【二重生活】/大垣コロナ
ドキュメンタリー番組など製作されている、岸善幸監督作品。
「理由なき尾行はじめました」のキャッチがとても印象的なのと、淡い色合いの映像に惹かれて観てみることに。
キャストも好みの人が多くて。
しかし序盤からわりとイライラしながら観ることになりました。笑
私はへんに深読みするタイプなので、イライラしつつもまさか演技がただ下手なだけとかは思えず、この演出は何かの意図があるのでは・・・と勘ぐりつつ期待をしつつ、、、、
でも結局回収されない・・・という、すかされた感をくらいながらも、全体的には嫌いにはなれない、独特なテーマと雰囲気を纏った映画だと思います。
そう、テーマも雰囲気もキャストもいろいろ良かったので、多分細かいつめの甘さみたいな腑に落ちない感じは、監督の力量のなさなのか私の理解力不足なのか・・・って感じなので、観た方は誰か私に解説して欲しい。。。
人は人の知らない行動や思考をとっている、ということを、尾行を通してのぞきみるのはなかなか面白い。
自分の周りのあの人やあの人も、実はこんな生活をしている、実はこんな思いでいる、当たり前のように私の知らないことがある、ということを実感すると、人に優しくなれるような気もします。
あの人はこんな人だって決めつける前に、人それぞれの違った性格や人生を思って、人間って面白いな、って感じるための人間讃歌なのかな。
(いや、監督の思いはよくわからなかったけど私はそう感じた。)
門脇麦ちゃんは「美人とかでもないのにすごく気になる俳優さん」でいつも気になっています。
あと、この映画の中の菅田将輝くんがエロかわいすぎて発狂しそうでした。(←)
おばちゃん、冒頭のからみシーンだけ、100億回リピート再生したいよ・・・って思いましたぜ。。。
「前髪で顔が半分かくれてる男子」という需要も生み出しました。(私が)
いろいろ気になる点はありつつも、今後のこの監督の作品は気にしてみたいと思います。
【ふきげんな過去】/伏見ミリオン座
私が大好きな映画「横道世之介」の脚本も手がけたた、前田司郎さんの監督作品。
シュールなユーモア溢れる、ちょっとヘンテコな、小さな日常の小さな夏の冒険のお話。
「ユーモアがある」とはこういう映画のことをいうのだな、と、実感。
くすくすと笑えるような描写がそこここに散りばめられていて、でもそれが悲しみを感じさせたり、寂しさや怖さを連想させたり、一筋縄ではいかないような奥深い味わいのあるものでした。
言葉の一つ一つが示唆に富んでいて、シーンのひとつひとつ、映像のすみからすみまでが、抜かりなく丁寧に「きちんと意味を持って」作られています。
本当は5回くらい観て、いろんな素敵なセリフやシーンの意味合いを解明していきたいところではあるけれど、それすらナンセンスなのかもしれないな。
だって「たかが夏の冒険」なんだもの。
登場人物みんなが可笑しくて、それぞれ違った優しさを持っていて、孤独やチャーミングさもそれぞれにあって、、、とても愛らしかった。
過去と未来、生と死、正気と狂気を爆弾に混ぜて、打ち上げ花火のようにはぜた夏の小さな冒険を経て、また新しい明日が始まるような希望のあるお話。
【ブルックリン】/伏見ミリオン座
ジョン・クローリー監督。
50年代のアイルランドとNYブルックリンを舞台にした、アイルランド・イギリス・カナダ合同製作映画。
人はどんなきっかけで人生の選択をするのか。
「どんな生き方をしたいか」は「どんな自分になりたいか」とイコールである。
そしてそれは「誰を一番愛するのか」という選択で変わってくる。
主人公は働き口も少なく閉鎖的で鬱々とした故郷アイルランドを出て、活気のある輝かしい街ブルックリンで第二の人生をはじめる。
ホームシックに泣きながらも、少しずつ街や人との関わりができ、いつの日かいきいきとした幸せな生活を自分の物にしてゆく。
家族、友人、仕事、恋人との間での揺れ動く繊細な心が、こちらにも伝わってくるようで、主人公の女の子の表情に魅了されます。
やがて転機となる出来事が起こるのですが・・・・
あとは映画館で◎
なによりなにより、碧眼金髪そばかすの、そんなに美人でもない女の子(いわゆる美人でもないのに独特な雰囲気のある女の子好き)の表情がかわいすぎて、すぐに感情移入してしまいます。
私まで泣いたり笑ったり。
そして50年代のカラフルなレトロファッションや、ブルックリンのデコラティブで格式高い建物や街並み、アイルランドの寂しそうな空やだだっぴろい野原とビーチなどなど映像が素敵すぎて、とても良質なガールズムービーとしても女性にオススメです。
なんだか私まで、何かを決断できたような気分になりました。
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久しぶりに母と映画を2本立て続けに観て、充実した休日でした。
ミリオン座はこの日もお客さんいっぱいでした。
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