今日は久しぶりに、休めた感じがした1日。
何年ぶりかの至高の「お昼寝」と、読書。
といっても、やることは山積みなのだけど・・・ここのところバタバタとしていたので心の休息を。
読書は寝る前とかにちょこちょこしているのだけど、最近はお勧めされたものを中心に読んでいる。
たまたまSFを読む機会が多かったので、過去読んだSF作品についてちょっと書きます。
いきなりSFってどうした?!って思う方もいるかもですが、たまにはそういうのも読みますよ。笑
まあ、興味ある方は最後までぜひ。
最近良かった本はこちら。
「コロロギ岳から惑星トロヤへ / 小川一水」
小川一水は岐阜出身のSF・ラノベ作家。
SFには興味があるもののほとんど読んだことがなかった私ですが、こちらの「コロロギ岳から惑星トロヤへ」は読みやすくてわくわくするようなミステリ要素もあって、そしてじんわり温かくなるような心地よい読後感の得られるお話でした。
現代のコロロギ岳と、未来の惑星トロヤと、未知なる生物(?)を介して交信するお話。
私みたいな初心者にも読みやすいかも。
小川一水、他にも「妙なる技の乙女たち」「老ヴォールの惑星」「青い星まで飛んでいけ」などなどの短編を読んでいます。
おすすめ・・・かどうかは何とも言えないのですが(SFやライトノベルというものに抵抗あったりするとあんまりかもですが・・)、全く興味なくても短編だったら気軽に手が出せるのでいいかも、という感じです。
コロロギ岳・・・は、短編ではないですが個人的にはとても好きなのでこれはオススメできるかも。
私が初めてSF小説と認識して読んだ本は10代の頃、多分こちら。
「恋のサイケデリック / 鈴木いづみ」
70年代最速のサイケデリックヴィーナス。
セックス、ドラッグ、愛と虚構を冷めた目で文体に乗せて光の早さで駆け抜けた唯一無二の存在。
こちらは異次元の時空をさまよう少年少女を描いた短編集ですが、バラエティに富んだ作品集で飽きない。
タイムトラベル、異星人からの交信、などと書くとSF感満載ですが、実際は恋愛小説を読むようにさらさらと読めます。
SF作品としてはベーシックではないのでしょうけど、はじめて手に取ったSFとして紹介。
これも特にオススメではないけど(!)、破天荒で太く短い生き方に少なからず憧れている私のような人間にはピリッと感じる物があるかも。
SFというジャンルは幅広く、その下層にさらに細かいカテゴリにわかれているのですが・・・
いわゆるファーストコンタクト系(地球外生命体とか異星文化の話)はやっぱり少し抵抗あります。
(コロロギ岳・・・も地球外生命体でてきますが。)
私は近未来SFとかサイバーパンクと呼ばれるジャンルがどうやら好きらしい。
映画でいうとブレードランナーとか、アニメだとAKIRAや攻殻機動隊とか。
機能や意識を拡張するための人体改造とか、仮想空間などのネットワークスペース、そしてその概念的なものに憧れがあります。
「そういうの好きなの意外!」とか言われますが、音楽でもテクノとか好きだし、デジタルアートとかも好きだし。。。
かつて近未来として描かれたものが、今の時代は実際に現実になっていくのを体験できるわけで、ゾクゾクします・・・と、書き出すと長くなるのでこのあたりで。
これはSFというジャンルではないのかもですが・・・
10代の私をしびれさせた個人的衝撃作「5分後の世界 / 村上龍」
多分龍の作品では代表作になるのでは?
第二次世界大戦から未だ続くある種の「戦争」を、5分ずれた平行世界として描くことで、現代日本に対する強烈なメッセージとなっている本作。
生ぬるい平和ボケした頭にがつんと一石投じた龍さんの、すでに20年前の作品。
だけどいつの時代も変わらない社会問題があって、それがパラレルワールドとして別の未来を見せてくれる。
それがユートピアなのかディストピアなのかはわからないけど。。
戦いのエグい表現は龍さんの特徴ですが、それがどうにかクリアできればかなり面白い作品です。
5分後の世界が好きな人は、こちらも絶対好きだと思う。。
「虐殺器官 / 伊藤計劃」
「ハーモニー」「屍者の帝国」と3部作続く近未来SF(なのかな?ディストピアSF?)ですが、これらは、戦争、テロ、本当の幸福とは、などと現代社会に投げかけるようなテーマが根底にあり、濃く深い長編小説。
これまた、オススメ☆ってノリでは全くないのですが(そればっか。笑)、私はかなり好きなタイプだったので集中して一気に読みました。
(とても時間はかかりましたが)
ブログでは基本的に政治・宗教的なことは書くことはないですが、ちょうど世間では例の採決で湧いていますし、「戦争」「平和」というものをあらためて物語として感じるのもひとつよいのかもしれません。
戦争やテロを描いた「虐殺器官」と、病気にならない平和な世界を描いた「ハーモニー」が真逆のようで、でもどちらの根底に流れる「個々の幸福」を問いかけるような視点は、いつ読んでも感じる物がありそう。
サイエンスフィクションは、未来や宇宙のお話として切り離すものではなく、現代社会から続く普遍的なテーマを全く違った角度から取り扱える面白いジャンルだなーと思います。
抵抗ある方もいるかと思いますが、軽めのから手に取ってみるとまた違った世界が開けますよ。
せっかく時間に拘束されない日々が始まったので、読書もちゃんとしようっと。
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